最近、仕事の上で「ブログってみんな書いてるけど、どうしてそんなに書くことがあるんですか?」とか「ブログは良いけど、書くことがなんて無いんだよねぇ。」と言われてしまう。
その時に、「あ、そうなんですか?」、「いや、そんなこと無いですよ。一杯有りますやん!」って言ってから、「マジかよ...。納得してね~よ。ヤバクね?」と思ったあなた!そう、僕のことです。
本文の中から引用する。
今の若い人たちに、書くという欲求がなくなったわけではない。それどころか、書きたい欲求は高まっているといえる。自分のことを話したい、だれかに聞いてもらいたい読んでもらいたいという欲求。そのパワーを有効活用して「書く力」を上げることは可能だ。
ただし、そのためにはケータイ・メールやホームページではなく、「日記」を活用してほしい。
「日記」にはオリジナリティを高める効能があるのだ。
ここで著者は、日記はあくまで自分と向き合うための道具、ケータイメールやホームページは、誰かに読んでもらうことを想定した『感情のはけ口』であるために『日々の悩みを気軽に聞いてもらうような軽い感覚』なので、『自分を掘り下げていける』日記とは違うと定義する。自分が感じていることをじっくり考えて、整理したり、言葉を選んだりすることで、モヤモヤしている頭の中から一つの文章と言う形で出てくると。確かにケータイじゃ、写真撮ってちょちょっと書いてすぐ送っちゃうもんなぁ。
ここに書かれている手法はあくまで「如何に10枚書くか?」に着目し、そこを判りやすく解説している。原稿用紙10枚っていうのは、結構な分量である。ここまでで600文字余りである。つまり、約7倍弱をきっちり書いてやっと10枚だ。で、この本には、その10枚をこなすための非常に具体的な手法がちょっと抽象的に書かれている。
「え~!」って思った人、正解です。
具体的な手法を抽象的っていうのはどういうことか?この本の中にある『関連のない三つのキーコンセプトをつなぐ』という段落を読んでみる。
できるだけ離れて重ならない三つのキーコンセプトを取り出して、それをどうつなげられるかに、その人の能力・才能がかかってくる。
これは普通にわかるのか?と。その見つけ方は自分の能力だから、自分でやってねと言われても。
本についている帯を見てみる。
ほんものの「書く力」を身に付けよう!
「引用力」書くための読書力を身につけ、キーワードをつかむ
「レジュメ力」キーワードを見つけ、書く前に設計図を作成する
「構築力」3つのキーコンセプトをつくり、それをつなぐ
「立ち位置」自分の立場をはっきりさせ、オリジナリティのある文体をつくる
これは、この本のエッセンスを4つで表した(きっと)編集者の努力の賜物であろうと思われる。きっとこの編集者は、「やったね!イイ帯じゃん!」って思ったことでしょう。実際には、著者がかなりキッチリまとめてあるので章立てから拾っただけなんだろうけど。
でもね、実はこの節、「構築力」の部分には、結構なマジック(と言っていいのか判らないけど)が有るような気がしてならない。
つまり、構築力を構成する『重ならない』コンセプトを『つなげる』と言う部分が実は物凄いキモなんじゃないかと。
でも、それってやり方や距離感をを説明できるようなものじゃないし、離れている、でもつなげる、ところに新鮮さがって言われたら、その通りだ。そう、つまり、説明できない。マニュアル化できないわけですな。そりゃ、そうでしょう。いい文章を書くためのマニュアルが100%出来上がっていたら、コンピュータに書かせれば良いんですから。
そういう意味でもこの部分を如何に『判った!』って思わせる・実感させるかは、実はこの手法を実践した人でないとわからないのではないかと思ってしまったところでやっと1400文字ですよ。はぁ。
冒頭の『「日記」にはオリジナリティを高める効能があるのだ。』は『ブログでもOK』ですよね。斉藤さん。そう言ってほしい。個人的には。
だって、紙の日記じゃ、あまりに未来がないじゃない。と、思いつつ、
『Voxする梅雨の夜半もとうに過ぎ、キー打つ指も湿りがちなり。』
おそまつ。
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