今日は、午後からSocial Venture Partners Tokyoのネットワークミーティングというやつに参加した。
いわゆるベンチャーキャピタルなんだけど、社会的な貢献を目的にNPOを中心に投資を行っているファンドといえば、その通りなんだけどいわゆるファンドの対象としてNPOや社会貢献を目的とした団体や企業に限定しているというところが、面白い。
今回は、7つの団体/企業が参加して自分たちのやっていることを紹介してくれるというミーティングだった。
こちらの興味はやっぱり教育とかなので、参加している人たちのなかの東京シューレさんとカタリバさんのお話が印象に残った。
東京シューレ大学は、いわゆる不登校の子供たちとその親が設立したフリースクールの上位の学校として作られた大学だ。まぁ、大学と言っても文部科学省から認められたものはないので、自称ということになる。中学、高校と現状の学校に通えない子供たちの受け皿として発足したわけだが、何を学ぶか、何年通うか、など全て学生の手によって作られているところが特徴。お話頂いたのはスタッフの朝倉さん。
さすがに歴史が長いだけあって、活動も海外まで拡がっていて、韓国や中国のフリースクールや学校教育の現場のリサーチまで幅広い。また、内容も演劇や映像作り、はたまたソーラーカー製作といかにも面白そうなのが並んでる。でも歴史や心理学などちょっとおカタいものもある。そんな中で昔読んだ本の著者、芹沢俊介さんが講座を持っているということで不登校から家族の問題に至る道筋をちゃんと追っかけてるんだなと感じた。不登校も家庭内虐待も家族のあり方を抜きに問題解決は無いわけで、そういう意味では、単にやりたいことだけをやっているわけじゃあなくて辛いことにも向き合うという覚悟(しかも長続きしているというところがスゴいんだけど)を感じる。
そして一番最後に登場したカタリバの今村さん。自分の経験を元になんとか普通の高校生を元気にしたい、という熱い思いと、それでも経営(というか組織が生きていくための苦労)について冷静に数字をベースに語るところが非常に印象的。いわゆる「あたし、自然が好きなの」とか「エコってカッコよくない?」みたいな浮ついた(ま、どっちも悪いことじゃありませんけど、ええ)気分ではなく「ちゃんとお金を払ってくれた学校とはその次もお仕事頂けてます!タダじゃだめなんです!」という代表としての(というか営業としての?)苦労がちゃんと見えるところがとてもよかった。
いわゆるNPOだろうがなんだろうが、継続こそがチカラなんだということを教えてくれる。そのためにはどうやって黒字にするか、それを持続するか、という命題にきちんと答えられないとヤバい。だからこそ、オシャレでセレブなキブンも無いよりゃあったほうがイイに決まってるけど、それだけじゃダメだ。リアルな現場感とそれをちゃんと数字で計算出来る冷静さが大事なんだろう。
この二つはもう少し見守っていこうかなと思った。会場見てて思ったのは、CSRの一環として投資したい側の人がパラパラと居たこと。普段はビシビシお金儲け系のご指導をやっておられるコンサルティングやらベンチャーファンドの皆さんも、ソーシャルな皆さんとはこういう場でもないと出会えないのかもねと思った。というか、もっとNPOもマネタイズすることを考えないと自然食品やら趣味の手工芸品のお店で終わっちゃうんだよなと思った。なんでも拡大するのが良いとは思わないけど、少なくとも持続して社会に拡がることを目標にしないと。
元GE Capitalで働いていたというOne LIfe Japanの方のプレゼンがみょーに外資系の文脈で作られていて「あぁ、この人は、外資系でプレゼンの中身から見せ方までキッチリ鍛えられたんだろうなぁ」というのが透けて見えて面白かった。ちなみにそのNPOがベースとしている秋山郷は昔、良く通った場所なので懐かしかったなぁ。村のかなりの人が山田さんなので、みんな下の名前で呼び合ってるという日本の由緒正しいド田舎。野沢菜が最高に美味いんだよね。これ余談。
[いいですね] わたしも今度行ってみようっと
投稿情報: neco | 2007/12/17 20:53
necoさん、是非!色んな人の話聞くだけでも元気が出ますよ。
投稿情報: yasuyuki | 2007/12/17 21:30