パラマウントさんからAMNさん経由でDEXTERの5話〜8話が来た。もうSAMPLEとは言え、タダなんだから有り難いですねぇ。
観てみると1~4話ではご紹介モードだったDEXTERの生い立ちや「さぁ今日はどいつを殺そうか」みたいな内容から、より内面に寄り添った
「どうしてオレはからっぽなのか?」
「どうしたらそのからっぽな人間から変われるのか?」
「オレと同じヤツは他に居るのか?」
という悩めるオトコ、DEXTERの悩みがドカンと出てくる展開。そしてセラピストとか同類(というか昔の自分と一緒)だと思った悪いヤツとかが出てきて、もうDEXTERの悩みにみんなが一緒に付き合うって感じ。そう、ジェットコースターにでも乗って。
ちょっと自信を失っちゃう辺りにも人間らしい弱さが出ていて、物語が単なる「殺しの展覧会」じゃ無くなってきている。
そして遂にあの仇敵、「冷凍トラックキラー」が出てきた。残り4話でシーズン1が終わっちゃうので、ちょっと早い感じがするけど。
とにかくココロの内面を舐めるかのような場面が続くんだけど、ふっ切れた辺りで最後の9~12話に突入って感じ。
仇敵との関わり合いもいろいろ危なっかしい感じで、目が離せない。もう3枚目は買うんだろうなぁ、自分。ということは3枚全部買うってことね。はぁ。
こういうのって戯曲書きを勉強しているシナリオライターの見習いさんはなんどもDVD観て勉強すべきってオモタ。
あと、出演している男優、女優がリアルなくらいにカコワルイというか不細工。DEXTERもキモイお兄さんだし。仇役はもう少し美男子のほうがヨカ無いかとおもったけど、これでバランスがとれるのね、きっと。
このDVD、つまり5話から8話のクライマックスは仇役が遂に出て来るとこだというのが一般的だと思うんだけど、個人的にはセラピストに「オレは連続殺人魔だ」って告白して、「あ〜〜〜遂に言えた!スッとした!」ってところ。すみません、チョイネタバレで。
だって、あれで遂に育ての親にだけ明かしていた自分の秘密をさらけだして、自分の心の闇を認める、折り合いを付ける、という第一歩を踏み出したわけで。でもそれが彼にとって良いのかどうかは判らない。
昔読んだ、ギャビン・ライアルの名作、「深夜プラスワン」でアル中のガンマンが遂にアルコール中毒であることとガンマンであることを折り合いをつけられて、さぁ、これから「オレはヨーロッパイチのガンマンだぜ!」って時に主人公のカントンが、
「もしもアル中でありながら、ガンマンとして通用するということが成り立つならお前の命は一日ももたない。酔っぱらったまんま銃を握ろうとするからね。だからその指を折ってガンマンとしては使い物にならなくするのさ、そうすれば、このキレイな娘とやり直せるだけの時間を稼げる。」
みたいなことを吐く場面が有って、なんとなくそれを思い出した。カントンはそのガンマンの掌を思いっきり拳銃で殴って手の骨を折るのだ。それぐらいのキツイ暴力。でも愛情表現なのね。
心の闇とそれに相対するオモテの部分、無意識と意識って言っても良いのかもしれないけど、のふたつが混ざり合っちゃって、それでも人間として成り立つ、なんていうのは限界を超えてると思うわけですね、ワタクシは。
もう仇役との対決は避けられない&きっと勝つんだろうけど、ココロの闇のほうが気になる、ワタクシとしては。
最近のコメント