ハローキティっていう日本が誇るキャラクターのことを深堀りした本、「巨額を稼ぎ出すハローキティの生態」っていうのを読んでみた。
2004年の本なのでちょっと情報的には旧いのかもしれない。でも創業者の人のハナシとかよりも日本特有の「カワイイ」っていう感性について日本人ではない著者がどういう風に表現するのかとても興味があったのだ。
どうやらこの著者のお二人とも奥様が日本人らしくって、少なからず日本に関わりがある人とお見受けした。そういう意味でさすがにちゃんと分析出来てる気がするけども、ハローキティっていう、物語性が少なくてある意味、無色透明なキャラが世界中の子どもから大人の女性たちに至るまで何故ウケるのか?に関しては、当のサンリオの人でさえも明らかにしてくれない。というか当人にとってもかわからないというのが本音だろう、と書いてある。
ジェンダー理論を持ちだしてみたり、マーケティングの4Pを持ってしてもわからない。果ては複雑系理論まで例にあげているが、それでもこんなシンプルなファッション・アイコンがなぜ売れるのか?わからない。
でも、そういうわからない部分こそが人間の矛盾した特性を表している気がするので、このままハローキティは「ナゾ」として生き続けて欲しいなぁ。そういうナゾの国であってもイイと思うし、日本は。
ってことでなんとなく分かったような分からないような気分にさせてくれるけど、読み終わっても無駄だったっていう気分にならないトコロがこのニューヨーク・タイムズとビジネスウィークの記者さんたちの腕の見せ所だったんじゃないかな。だって結論無いんだもん。
でも「カワイイ」っていう形容詞が日本においてはかなり便利に使われいているっていうところはキッチリ前半で押さえてあってソコはさすがだなと。ということでオススメします。
ところで、ワタクシのFlickrにハローキティの写真が何枚か有ったはずなのでココで紹介しようかと思ったけど、探すのがめんどい。気がついたら、追記します。大体は六本木ヒルズ辺りで観測してるので、そういう意味でもハローキティは大人の女向けに売られてるのを体感することが出来るってわけですね。
追記:偶然見付けた。英語の雑誌にのったハローキティのことを記事にしてた。2008年の9月かぁ。
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