なぜかうちにあったので読んでみた。均ちゃんという浮き草のようなオトコが一応、主人公。職業がグラフィックデザイナー、というだけで既にリリーフランキーが連想される。そいつ(彼がなんていうより、やっぱりそいつ呼ばわりしたくなるようなだらしなさ)が、突然居なくなっちゃって、元妻だの元彼女だの現彼女だの昔のセフレだのその娘だのが、色んな風に交わるというお話。
でも、主人公はオンナのほうかな。
まぁ、「恋愛を書かせたらどこまでも」な林真理子のおどろおどろしさ、というか脂っこさがなくてスカスカしてる。微妙に絡むオカマちゃんもイイ味出している。こういう風にゲイを登場させるってところが現代風なのかも。いわゆるオトコじゃないオトコが普通に居る、居てもイイ、つーか居たら楽しい、みたいに感じてるんだろうな。作者も読者も。
脂っこさが無いひとつの理由が、オトコの出番、というかオトコのズルさが少ないからかな。ズルいオトコを袖にして華麗にリセットするカッコよさ、とかしんみりイイ出会い、みたいなのが出てくるけどそんなにねぇ、都合良くならないよねぇ、小説みたいに。あ、これ、小説か。
だったら、もっとファンタジーっぽく出来るのにな。
物語にオカマが出てた時点で、水だしコーヒーにクリームたらしたような効果が出るんだと思う。
この本は読んだこと無いんですけど、文章のサークル仲間がオカマが登場する話を書いていて、そんなことを思った。
ただ、女性が書く話でのオカマは道化というか、たまに本質を突いたことを言ったりするけど、基本は毒舌混じりで笑かせる役割というのが定番化してるんじゃないかな。だって作者(異性愛者として)が女目線で書いていて、性愛の対象はやはり男なので、オカマをライバルとしては置きたくない(笑)。
オカマの人が書けば、ほんとにファンタジーになると思うけど(って読めや、お前)。いや、毒と共に「女ってバカ」って雰囲気がでちゃうか。
長々とごめんねー。
投稿情報: withoutsugar | 2007/02/08 15:44
いやいや。そーゆー通りすがり的コメント大歓迎ですよ、ねーさん。でもね、もちょっと毒が欲しかったような。毒じゃなくてもスパイスみたいなものが。
(自分で書いてみろよって>自分)
投稿情報: yasuyuki | 2007/02/08 17:54