なぜかうちにあったので読んでみた。均ちゃんという浮き草のようなオトコが一応、主人公。職業がグラフィックデザイナー、というだけで既にリリーフランキーが連想される。そいつ(彼がなんていうより、やっぱりそいつ呼ばわりしたくなるようなだらしなさ)が、突然居なくなっちゃって、元妻だの元彼女だの現彼女だの昔のセフレだのその娘だのが、色んな風に交わるというお話。
でも、主人公はオンナのほうかな。
まぁ、「恋愛を書かせたらどこまでも」な林真理子のおどろおどろしさ、というか脂っこさがなくてスカスカしてる。微妙に絡むオカマちゃんもイイ味出している。こういう風にゲイを登場させるってところが現代風なのかも。いわゆるオトコじゃないオトコが普通に居る、居てもイイ、つーか居たら楽しい、みたいに感じてるんだろうな。作者も読者も。
脂っこさが無いひとつの理由が、オトコの出番、というかオトコのズルさが少ないからかな。ズルいオトコを袖にして華麗にリセットするカッコよさ、とかしんみりイイ出会い、みたいなのが出てくるけどそんなにねぇ、都合良くならないよねぇ、小説みたいに。あ、これ、小説か。
だったら、もっとファンタジーっぽく出来るのにな。
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