「アイデア会議」がいわゆるアイデアを出す時の広告代理店的展開というか手法だとしたら、こっちはもっと気合いが入っている。
株式会社創造開発研究所の所長さんが書いたアイデアを出す手法、ブレインライティングに関する本だ。なんでも世界初らしい。
手法自体は、ブレインストーミングを口頭でやるんじゃなくて紙に書いて回す、それをくり返すと参加している全員がキチンと自分の考え、アイデアを残せて議論に参加出来る、というヤツだ。ブレインストーミングをやったことがある人は覚えが有ると思うんだけど、結果的に判断延期という、つまりその場では評価しない、批判しない、というゴールデンルールが守られないことが多くて、「なんだよ!結局、社長の喋りっぱなしかよ!意味ねーじゃん。」という一番悪い方面に進んでしまうことが多い。
その反省から出来上がっているだけに説得力がある。前の「アイデア会議」のキモは、事前に自分のアイデアを作ってから持ち寄れ!そしてそれを個々に紙に書いて提出!っていう部分だとすると、それを如何にシステマチックにやるにはどーするか?ということを突き詰めて考えている人なんだなぁと思う。
口八丁じゃないエンジニアタイプの人からアイデアを引き出すには確かにこれが一番あっているじゃないか。ただ、本としては、様々な手法、それこそKJ法からマインドマップまでとの組み合わせでこう使え!というのが出てくるんだけど、余りにその手法がミクロ的というか、どんな料理にも使える万能調理器、今ならレシピも付けて9800円!手数料は当社が負担します!的なとにかく何にでも使えるから、サッサと使え!という押し付けがましさがキツい。ちょっと盛り込み過ぎという感がすくなくなくなくない?
あと、ポストイットを使うとこんな風にうまく整理出来るよというのが、アイデアが出たあとのまとめの手法の大事なツールで随所に出てくる。もう、これ無いとやっていけません!てな具合に。たしかにポストイットは使える道具だと思うんだけど、ここまで出てくるとちょっとうさんくさい感じ。3Mの回し者か!ってぐらい。
もう少し、ブレインライティングそのものの実施例とか注意点とか使い方に対する客観的な視線が欲しかったなぁ。筆者に近い人が作ったので、愛情が感じられるのはそれはそれで良いんだけど。
一回どっかで使ってみたい、けど本は図書館に返さないとねー。(既にやる気無し。おい!)
[いいですね] アイディアを紙に書いて回すのはいいアイディアですね。ブレストは、しゃべりが好きな人ばかり発言して、アイディアはあるけど声に出すのが苦手な人間が埋もれてしまいがちですから。
投稿情報: raven | 2007/11/28 23:52
[this is good] Rather quite good topic
投稿情報: Evan Whitehead | 2010/05/16 06:41