どうしてもVoxからいつものAmazonさん経由で本が追加出来ないので、むりやりVox This してみた。
被害者の視点で、「被害者を救うにはどうしたらいいか?」というところから更に一歩踏み込んで、加害者というのはどういう人なんだろう?という、まずもって女性としてはとてつもない勇気が無いと出来ないような領域に足を踏み込んでしまったカウンセラーの書いた本、といえばいいのか。
オトコとして読めば読むほど、その観察力にビックリする。「悪い夫は良い父にはなれない」とか「オトコの性犯罪は計画的だ」とかもう、恐ろしいぐらいにズシッと来る。
だいたいDVというとオトコが加害者、オンナもしくはコドモが被害者なわけだけど、そのオトコ=加害者、オンナ=被害者という構図が、「お前がダメだからしょうが無くて殴るんだ。そういう意味ではオレのほうが被害者なんだ」という自分中心の勝手な論理で加害者と被害者がすり替わってしまう、というよくある展開を見事に分析している。
なぁ〜るほどね、こうやってオトコは自分を正当化するのだな、ということが判る。
そして性犯罪の加害者を分析するところでは、「つい出来心で・・・」なんていう嘘をキチンと解き明かしてくれる。痴漢は完璧に計画して実行しているらしい。やったこと無いから判んないけど、その心理分析はうなずける。こうやってみるとオトコのいうのは、つくづく哀しい生き物だなぁと思う。
DVの被害者にとって、「まずは逃げて。生き延びて。」という段階から、「逃げるだけでは解決しない。オトコが変わらなくては」という一歩先に視線を移して「じゃぁ、どうやったら、逃げるだけじゃなくて相手を変えることができるの?」という部分にも具体的な提案があって、うん、これはスゴい説得力。
二日ぐらいで読み通せちゃったけど、もう一回ちゃんと読んでおこう。オトコの端くれとして。加害者にならないために。
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