感染症で大人しくしてなきゃいけないのにこんなのを観てしまった。ある意味、大人しくなる映画と言えば言えなくもない。
Sex Pistols以降のポストパンクの伝説的バンド、Joy Divisionのイアン・カーティスを主人公にした伝記的映画、「CONTROL」。邦題もいっしょかな。
初めてのロック体験がご多分に漏れずにディープパープルだった「セブンティーズの洋楽ガキンチョ」だったので、ツェッペリンのプレゼンスもストーンズのサムガールズもRoxy Musicの3部作もボウイのLowもリアルタイムでちゃんと聴いてたんだけど、パンクだけはダメだった。
ピストルズが出たときゃ、「うわぁ〜すげーなー」とは思ったけど、買って聴こうとは思わなかった。でもUSのパンクというかNew Waveもの、テレヴィジョンとかTalking Headsとかは聴いてたなぁ。あ、ラモーンズは全くダメだった。ああゆう革ジャン不良風がキライなのね。まぁいい。
ちうことでパンクにガツンとやられなかったんでポストパンク言われてもそんなんあかんわ状態。
で、ピストルズに刺激されて出てきたJoy Divisionさんはニコニコの要約動画でサマって頂くとして。→ http://www.nicovideo.jp/mylist/5254862 (New Orderも入ってるので注意!!)
この映画は、死んだイアンの奥さんの本を元に書かれているということで、バンドとしてのあれがこうしてなにがこうするみたいな化学反応的な面白さと言うより、ひたすら若くてオンナ関係にユルイが癲癇持ちの色男が、ひたすら絶望感を研ぎ澄ましていくという、古来からよく有る男の弱さ全開のダメダメ男ぶりを楽しむためのものであった。あ〜長い。
ニコ動のほうのスレのまとめコメントから類推するにその後のNew Orderの二人、バーナード・サムナーとピーター・フックはもっと違う面を見ていたのだろうなと思う。どらかというとJoy Divisionの音楽からファンになった人(普通はそうだろう)はこの映画で表現されていることを見せ付けられても、「だから?」って具合じゃないかと。
わっかいうちに結婚しちゃって子供まで作って、バンドが成功し始めてだんだん色んなオンナが寄って来て、それで何?って。
あの絶望感に満ちた詩の世界がどうして出て来たのか、誰もわかんないけど、せめてそのカケラでも見せて欲しいって思ってもまぁ、無理。でも映像的には非常に良く出来ていると思う。全編モノクロがスゴく良い感じ。あと主演の彼が異常に似過ぎ。
まとめ動画のほうにもあったけど、Joy Divisionが無かったらU2も無かった、というのはそうかも知んないなと思った。
動画のほうにあったので面白かったのがこれ。
他にもいろいろ有り過ぎなんだけど、動画のほうさ、ナゲーよ。なんだよ、Part 12(終)ってさ。いっこ10分で120分かよ。Part 8まで観ちゃったじゃんか。どーすんだよ。観ちゃうだろよ。「ジム・モリソンがクラフトワークに入ったような音」 by だれだっけかな?
「うゎ!すげぇな、うちのバンドにイギー・ポップがいるぜ!」 by ピーター・フック
と自分に息巻いてみたところで。さてと、New Orderもちゃんと聴いてみようかな。
まーさ、The Jum聴いてるウチにスタカンに連れてかれちゃった人なんかよりはまともなリスナー人生送れてると思うよ>Joy Division聴いてた人たち。
あとさ、イギリスのパンク以降の音楽で正負両面からすごーい影響力があるのがDavid Bowieだよね。Bob GeldofもBonoも、果てはMick KarnだってDavid Bowieがないと存在しなかった。そういった意味でMark Bolanよりデビボーのがすげー(そのへんの愛憎の入り交じり具合がなんとも言えず大英帝国+アイルランド)。
イギリスの労働階級って結婚早い(早かった)よね。ボンゾだって17くらいでパパだったもん。
投稿情報: コーノ | 2008/09/19 17:18
そうそう、この映画の中でもイアンがボウイのレコードかけながら化粧するってシーンがあって、やっぱアイコンだったんだなぁって。
投稿情報: yasuyuki | 2008/09/19 17:26