むかし読んだ本で「脳はひとを騙す」というか「全てはイリュージョン!」ってくだりがあって、脳が都合良くいろんなものをいわゆる自意識(自分が意識できる範囲での自分)に対して提示しつつ、勝手なことをやってんのか?ってことを知った。
そして今回読んだ「脳は空より広いのか」では、如何に脳がそういうことをやってんのか?をかなりの説得力で、しかも判りにくく解説してくれる。だって、抽象的すぎるんだもん。わかんないよ。でもこのひと、ノーベル賞もらってんのね。知らずに読んでた。
乱暴にまとめると、脳はコンピュータみたいにカチッとそれぞれの部分がやる仕事が決まっているわけでもなく、各自の発達に合わせてかなりいい加減というか個別に発達してるらしい。そしてひとつの入力(例えば、眼から入った映像)に対して脳のニューロンが反応→でも他のニューロンも反応、「え!じゃ、オレも!」みたいに次々と反応しつつ、ループ(ここでは再入力っていってますけど)しながら、自意識では判んないぐらいの速度とバリエーションで次々とニューロンが発火して、処理される。
で、そのランダムなループが時としてヘンな記憶を自意識のほうに浮かびあがらせたり(あ!これ前にもみたことある!)とかすることで、創造とか失敗とかが発生する、と。
つまり、脳は個々の部分はこれだけ!とか限定しないでかなり柔軟に色んなところが情報処理している、ということだ。
小学校の頃だと思うけど、「寝られないな〜」って思ってもんもんとしてる時に突然、アタマの中がものすごいスピードで回ってる感覚を覚えて
「あ”〜〜〜〜このままじゃあアタマが爆発しちゃうよ〜〜」
って感じたことがあったけど、 あれは本来なら自意識が感じない水面下でやってなきゃいけないループの部分がなぜか自意識に感づかれちゃったってことだったのかもしんない。
ということで以下、引用。
完璧な正確さを欠くという性質こそが、何が起こるかわからない環境の中で、物事を一般化したり、想像したり、コミュニケートしたりする大切な働きの源となっている
知覚入力は最初こそ重要だが、脳はそのうちすぐに与えられた情報を超えてしまう
脳は構成せずにはいられない
意識とは統合されたものでありながら、同時に、次々と変化し推移するもの
エラーがあるからこそイイってやっぱ人間の基本なんだよな。
これ、良い本なんだけどいかんせん抽象的にならざるを得ないので判りにくい。どうしようもないのかなぁ。
[いいですね] おー。この本は楽しげですね。
「え!じゃ、オレも!」ってくだりにさらに萌えてしまいました。というか、こういうジャンルが好きなんですが、
ニューロンのその軽いノリが、かわいすぎる。
買って読んでみようとおもいます。
投稿情報: ふろく | 2008/12/01 23:56
あ、どうもです。あの〜、このニューロンの軽いノリの部分はワタクシの解釈ですんで、この本にはもっと高尚に(というか難解に)書いてあるんですけどね。
なんかこれ書きながら「なんかに似てんな〜」と思ったら、3chの「10本アニメ」だった。
でも、そのいい加減さが人間を人間として進化させている!ってくだりは結構、納得できましたよん。
投稿情報: yasuyuki | 2008/12/02 00:27
大脳がやっていることが「いわゆる情報処理」なのかってとこがいまいちしっくりこない36歳ですが、16歳の頃から「情報」という言葉の定義に悩まされているので、もういいやと思った。
投稿情報: Zoker | 2008/12/02 00:48
入力により一部のニューロンが発火して他のニューロンに放火してを繰り返して、たくさんのニューロン燃えてお祭り状態になって、どこかのタイミングでその分布と強さを意味として認識するって感じなんでしょうか。
個々のニューロンは、処理してるっていうより反応してるだけで、それははてブの脊髄反射コメのような。で、まとめて見ると、「これはひどい」タグでくくられるみたいなw
とりあえず、本を買ったので僕もそれを嫁ですね。
投稿情報: ふろく | 2008/12/02 08:50