そろそろPPPとGoogleとWoMについて語っとくか。なんてね。
Googleさんの「PPPはダメなのでおイタしちゃったJapanのサイトはちゃんと罰を与えましたよ。オレ的にはマジアタマきたし!」(Matt Cuttsの発言とGoogle Japanのブログ)、で一件落着かと思いきや、仕事として受けたサイバーバズさんがまぁなんとも日本の政治家的なしどろもどろというかダメダメな対応で更にネタを投下してくれてるわけで。
(こうやってみてみると不祥事というか非日常的な衝撃に対する日本人のリアクションってだいたい同じなのね。否定、無視、ウソ、隠蔽。こりゃ、国民性というか教育問題かも知んない。)
さて話を戻す。河野さんは、「PPPはネット上にゴミを増やすだけだから即止めれ。つかオレはキライ」、徳力さんは「PPPは読む側がちゃんと意識すれば(というか出来るように公開/明示してあれば)いいんじゃないか?要はバナーとか記事稿と何が違うの?」というぐらいに、PPPの定義そのものは曖昧じゃないんだけど、立場が違うのね。
で、こっから結論だけど、ワタクシは、「書く側がちゃんと意識して書ける(そして自分の意見として価値があると思える)なら、金を貰おうとどうしようと別にイイ」のではないかと。いわゆるクライアントの立場とかネット上の神を演じてると思わしきGoogleさんの立場とか読む側の立場とかからの意見は散見するんだけど、「書く側」=つまり、自分のブログに書くひとという立場の意見があまり無いような。(あ、河野さんも徳力さんもブロガーだ。ははははwww)
ブロガーは受け身的に「栄養たっぷりのエサ」を貰ってひたすらタマゴを産む雌鶏かよ、と。ドーピングまがいのエサを貰えば、速攻でタマゴ産みます、じゃないだろう。産む側だって「こんなにエサ貰っちゃったけど、気分が乗らないから、止めにした」って言えるんじゃ無いかと。そういう「批評する、もしくは選択する自由」を持っているはずじゃないかなぁ。
お金が発生しなくても発注側(たとえばブロガーイベントのクライアントさま)からは、数多いブロガーの中から選んで頂いたという利益というか「機会供与」が既に発生している。つまりその時点で、もう利益を手にしているわけだ。で、河野さんはきっと「そういう風になれば、普通のひとはバイアスがかかって自分の生の声が出ない。だからそれはもうその時点でゴミ」という視点なのね。それはきっと数多いブロガーの例を視てきたから言える経験値なのかもしれない。PPPの定義が明解ではないというひともその辺りまで演繹して「どこまでが『利益』と言ってイイんだろうか?」とマジメにもんもんとしてるんじゃないかな。
そして徳力さんの視点は、(推測だけど)営利活動のための宣伝行為があるなら、ブログという媒体をそれに使いたいという営利組織はあるはずで、きっとそれは無くならない。だってAmazonで好意的なレビューを消されたのはどうしてくれる!って騒いでるひとも、(ないと思うけど)それが誰かに金銭で依頼したモノなのかもしれない(だからあんなに騒いでるのかなぁなんて邪推です、はい)し、それを神様Googleさまは感知し得ないし、直しようがない。だから、きっと表面的に無くなっても水面下では生き続ける。ただ、それを隠せ!黙ってろ!というのはやはり営利団体の立ち位置としてヤバイ、ってことだろう。
ただ、書く側にとってみると実際に「何をどう書くか?」の選択肢というか判断基準はブロガー側にもあるはず。自分のサイトだもん。提灯記事書いて「ケッ!ゴミだ!」って思われて損をするのは結局、自分だ。
もしも「この商品に好意的な記事を書いてくれたら、100万円差しあげます」って言われたら、どうするだろうか。ワタクシは契約書で縛られない限りはきっと貰います。だって100万はデカイもんwww そして「100万円も貰っちゃった!♡」は、きっと書くだろう。だってそこのこと自体が特記すべきことだから。
もっと言えば、利益を貰っていても好意的な記事になるかは「確約出来ません」と言うと思う。その選択肢さえ留保できれば、PPPだろうがPayPerReview on Amazon だろうが良いんじゃ無いかと思う。 あとは自分の書いた結果が納得出来るかにかかってる。
なので、「契約書や口約束などによる書くことに対する強制性がどれだけあるのか?」と「明示/開示する判断基準は書く側が持てるのか?」をちゃんとブロガーが選択出来るような状況を作り出せるか?という問題。そしてそれは書く側の意識にかかってる。
自分が無自覚であれば、取り込まれるだけだ。
具体的には、契約書のようなもので縛られない限りは、自分で判断して好きなように書けば良いんじゃないかなと思う。そういう自由は留保したい。(クライアントにとっては扱いづらいヤツ、なのでそもそもお声が掛かんないのかも知んないけど) そして、たとえ利益を貰ってもちゃんと自分の意見が言えるかを問われている。なのでブロガーは喜ぶべきじゃないかな。自分で判断出来るんだから。
更に言えば、「1000円あげますから、ちゃんと書いてくださいね!」って言われたところで、「1000円じゃ書かない」というひとも居れば、「ノベルティすらくれなかったから書かない」というひとも居た(実際にそういうひとがホントに居たからビックリした)。
そういうひとは、「あぁ、この人はモノを貰わないと書かないんだな」と認定されるわけだ。その時点で読む側が、「コイツ、終わってんな」となって、文字通り「終わり」。でもそれでいいじゃん。自分がやった結果なんだから。
あと、WoMはまだ準備段階だからWoMとしてのカッコたる声明が出せない、は確かに正しい。つか、それ以上のことは出来ない。しかし、Zokerさんの書いたようにその腰の引けっぷりを見てるだけで、つまり何も発言しないという状況証拠(!)だけで、判断するひとも居るわけで。
WoMのサイトに名前が載っかってるサイバーバズのなかのひとたちは、今頃もんもんとしてんだろうか。会社がああゆう声明を出した後で、そこに所属する個人が何か発言するのは難しいんだろーなー(棒読み)。
あぁ、長い。ホントにすみません。まぁ、自分のメモですから。笑って許してくださいwww
# あー、ここにも「恣意的」の使い方間違ってる人めっけ>サイバーバズさん。
特にガジェット系は褒め上手やないとアルファにはなれんのね、とは思いますw
あと「ヤラセのプロ」が使い古した手法にちょっと手を加えて「WOM」っていいながら「協議会」やっちゃってるとこに同席してる人たちってのは今頃かなり痛いでしょうね。
「ヤラセ」マーク作って「機会供与」も「利益供与」も該当ブログ記事にマークを貼ることにしました!って協議会が決めれば済むだけの話という気もいたします(それはおそらく「PR」とかいうRSSの親戚みたいなマークになってしまうのでしょうけど、きっと私は「ヤラセマーク」と呼ぶでしょうwそして自ブログにも貼るでしょうwwwww)。
投稿情報: コーノ | 2009/02/18 12:55
そんなマークが出来たら、競合の会社の製品の記事をバンバン書いて(貼って)、「この会社ってこんなことやってんだ!ゴミ!氏ね!」っていうネガキャンペーンも出来ちゃうのね。いわゆるほめ殺し。これも古典的な手法だなぁ。
やっぱどんだけ透明にできるか?なんて意味ない。そのコンテンツの内容にこそ意味があると思う。GIGAZINEの100円Macを100個って記事だって、広告だと分かっても面白いもん。それだけでイイじゃん。
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/18 16:10
うん。
おもろければええゆうのはまったく同意。
で、単なる「協議会」の有りようの話。
別にマーク(きっと要認証になってさらに偽装とか現れるwktk)やなくてもええの。
広告屋ってこの期に及んで「仕掛け」ないと仕事した気になれん、ということろがある。
その炎上要素と同席してる人たちは及び腰になっとらんで「ほな、こうしましょう」って今ちゃんとなんか言っとかんと自分に火の粉、、、まー、炎上もおもろい事もあるからええけどねw
投稿情報: コーノ | 2009/02/18 16:45
すみません、いまいちよくわからなかったです。
ただ高いリテラシーを要求しすぎだなとは感じました。「100万もらった」ことをみんなが書かないと思います。
そのへんの諦観とか性善説・性悪説といったあたりでスタンスが異なってくるのでしょう。腰が引けてる人とか、意図的に曖昧にしたがる人は論外だけど。
投稿情報: smashmedia | 2009/02/18 18:43
うぉぅ、「こうの」さんのコメント連発だ!どーもです。
えと、言いたいことは要は金を払う側とか読む側じゃなくてポイントは書く側だよねってことです。100万円貰ったってことをネタに面白く書く人も居れば、100万円貰ったことを隠してもっと面白いことを書ける人もいるはずなので、要はコンテンツとしてゴミじゃなきゃいいんじゃないかなと。高いリテラシーなんてつもりはサラサラ無くて書く側が自覚的に自分の自由を留保できればそれでいいんじゃないかと思ってるだけで。それが「高いリテラシー」なのかな。
で、そういうひとが増えてくれば、それは良いだろうし、お金のために書く人が増えれば、つまりPPPが増えれば、結果としてゴミは増えるだろうし、それは今のInternetの状況とそれほど変わらないと思ってます。結局、良いものもあればゴミもある。で、自分でちゃんと理解して区別しないといけないってのは変わらない。
でもこの騒動があったおかげで、「へぇ、記事書くとお金貰えるんだ。でもGoogleさまにdisられるんだよな」っていう認識がわずかにでも出来たことは結果的に良かったんじゃ無いかと思いますね。それに関してWoM業者(!)に対して「おまいはどうなの?それ論外!」っていうフラッグが立てられるようになったことが。
なのでYahoo!さんの意見はじっくり訊いてみたい気がしますねぇ。このままだんまりだとちょっとねぇ、と思います。
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/19 01:00
[いいですね]
Yahoo!は自社でPPPやってたくらいなので、沈黙のまま騒動が過ぎるのを待ってるんじゃないかなあ(でもこうやって過去にやってた事実は記憶されてるんだけど)。
書く側によってコンテンツはゴミにもなるし、価値あるものにもなるっていうのはその通りなんですけど、そこが高いリテラシーを要求してるなと感じる部分で、いまのPPPサービスに登録してる人は「なんか書いたら500円もらえるんだって」という軽薄な人ばかりなので難しいと思います。
で、本当にそこまでの(ある種の)芸ができる人は数えるほどしかいないだろうから、であればそこに代理店が入る余地はなく、企業が自らコンタクトを取ったほうがいいだろうし、むしろそうあるべきだとぼくは考えます。
あるいは芸能事務所のようにブロガーをタレント化して売り込むというカタチもあるとは思うけど、いずれにせよそれって「職業ライター」になってるわけで、PPPとはまた別次元の話だと思ってます。
投稿情報: smashmedia | 2009/02/19 09:22
そか。「価値があるものを書く」という部分がリテラシーが高いって思ってるとこなんですね。でも少なくとも「なんか書いたら500円」で釣られる人たちにとって今回のGoogleの処置は、「え!それヤバっ!」って気づきを与えてくれたという意味ではスゴい効果的ですね。Matt Cuttsは継続してずっと言いつづけるって言ってますし。
うちはPPPを仕事としてやってるし、これからもやるよっていう人(会社?)はある意味、決意をもってやってると思うので、それはそれでまぁ、お好きにどうぞと思いますけど、結果としてクライアント側が「PPP(つかやらせ)はマズいから止めよう」ってなれば良いと思うんです。
で、河野さんが書いたように変に業者を介さずに直にコンタクトしてちゃんとファンを増やしていけばみんなハッピーです。サントリーさんなんていまそう言うモードですよね。でも、イベント行くときっちり「お土産あげますから、ブログに書いてください」って言われちゃいますけどwww
でも書く書かないの判断はこっちにある、というのがスキ。
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/19 10:03
> 結果としてクライアント側が「PPP(つかやらせ)はマズいから止めよう」ってなれば良いと思うんです。
そうですね、ぼくは今回の一件で少し動きやすくなりましたw
投稿情報: smashmedia | 2009/02/19 20:30
あぁ、わかります。「とにかくあんたのブログにこのキーワードを書けば500円アゲるから!」みたいなアホらしい販促活動は、今後は無くなるんでしょうね。
そうなるといよいよ内容の勝負なので、実際にはこれまで雑誌とかの編集をやってきた人はこれからバンバン仕事が入ると思いますよぉ。だってエディトリアルなんてこれまでのブログのイロハには無かったんですから。
インストールとカスタマイズばっかの「ブログ入門記事」はもう飽きたwww
なので河野さんのハブメディアはイイとこ突いてると思います。あ! これ、PPPじゃないですからねwww ソレヤブヘビ (・A・)
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/19 21:33
ありがとうございます。
まさに内容の勝負にシフトしていくと思います(というか自然淘汰フェーズになるんでしょうね)。
価値ある情報を提供して、そこにきちんとお金が回ってくるように仕組みかできるように知恵を絞っていきたいと思います-。
(そのわりには自分のブログは駄文だらけなのですが)
投稿情報: smashmedia | 2009/02/20 10:18
この方式の販促活動は少なくても雑誌並のリーチが無いと広告として機能しないので、ブログには向かないと思います。じゃあ、AMNとかならいけるかつーと、これまたネットの特性上向いてないと思います。ネット広告ってのは、まだ正解が見つかってない、ちゅうか個人的には「ネット広告はないわー」と思ってるんですけどね。
投稿情報: Zoker | 2009/02/20 11:06
なんかPPP業者(!)に騙されてる可哀想なクライアントは、「これだけの数のブログの記事が書かれました!いいでしょ!だからおカネください。」ってので、イカレちゃってたってことでしょうねぇ。でも、WoMの賛同人で「ワタシ、PPPを仕事にしてました!」って言ってるひとには、もうご愁傷様としか思えない。
個人的にはGIGAZINEのマクドさんの記事ぐらいにバカバカしいというかとりあえずコピペじゃない!レベルが無いと、ねぇ、金払うほうもツライよねぇ。
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/20 11:17
思いついたこと。
●これからSEO業者に騙されようって人がまだゾロゾロいるくらいだからそのまたあとでPPP業者(笑)に騙される人はいっぱいいると思う。今回のGoogle Japanの件だって知らない人の方が多い。
●そういえばこないだとある人がブログサイドバーの単なるAmazonのアフィリエイトを指して「こういうのクリックしたらなんか悪いことが起きそう」って言ってたのでAMNなサイト各種を見せて「ほーら、これ周囲全部広告なんですよー」と教えたら怖がっていた。
●コンテンツ屋の現場からすると・日本語などクオリティの判別ができる編集者は滅多にいない。・さらにSEOだのなんだのWebがわかる編集者(とコンテンツ制作者)なんて滅多にいない。・なぜなら発注側にそういうニーズがあんまりないから。・Webじゃない広告なんかでも「クオリティ」「実質的効果」へのニーズはそんなにない。最も重要なのは「やったという事実」と「コスト」(あと「雰囲気」w)。
●ブログ代筆業ってのもあるし。
●日本だと携帯Webってのが大膨張してるし。
●こんなとき炎上は美味しいw ガンバレPPP業者!
●マクドナルドの行列くらいならまだ地味。
●どうせなら振り込め詐欺や食品偽装・毒混入くらいの事件性と露出がほしいよねー。
●協議会の曖昧系非炎上チームの人たちは今のうちに敷居をあげる活動をしとくか逃げるかしといた方がいいと思う。
投稿情報: コーノ | 2009/02/20 16:11
いや、その通り。これとか。ガンガレ!PPP業者www
「PPPはおk!」な賛同人さんたちは、これから議論が深まっていきつついわゆるステルスモードに入っていくんですね、わかります。それにしてもY!Japanさんが既に完璧ステルスモードwww
>「SEOだのなんだのWebがわかる編集者なんて滅多にいない」
(・∀・) ソレダ!!! 企業と編集者とブロガーのマッチングビジネス!! もうね、結婚相談所かとwww
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/20 16:33
そやからニーズないんやて>マッチングビジネスwww
大手代理店に連れ回されるブロガーとかってそれだけでネタになりそうやねw
NHKに紹介されて大炎上となった今となってはPPPのアフィリエイター(若いおなご)ってのもいてへんかったっけ、そういえば。
マクドナルドの恐れを知らない責めの姿勢には好感すら覚えます(一部のネットワーカーが騒いだってどうせほとんどの人は気付きゃせんよ、況んやケータイをや、ぽい)。
投稿情報: コーノ | 2009/02/20 17:26
あはははは〜、そぉっスね。ダメっスね。紹介所ビジネスwww
それにしてもマクド、オソロシス。まるで荒野を驀進する暴走列車のごとくwww
投稿情報: yasuyuki | 2009/02/20 17:32