夜間定時制高校に関するルポ、「若者たちー夜間定時制高校から視えるニッポン」という本を読んだので感想を書きます。
夜間定時制高校という場所に集まるさまざまな生徒たちとそれを支える先生をいろんな角度から眺めてみるという本。
ちゃんと歴史的な経緯とか生徒のエピソードなどを紹介するんだけど、とにかく生徒それぞれのエピソードがもう痛々し過ぎてイタイ。ここにも書かれてるんだけど、虐待とか世代間連鎖というか親が虐待されて育った結果、それを自分の子供にしてしまう、というのがイッパイある。そして如何に夜間定時制高校がそういうイタイ状況から逃れる安全弁として機能していたのかが判る。
最後まで読むと、「悲惨な生徒のエピソード」だけじゃなくてシステム側にいる先生の話が出てくる。先生の眼からみた視点で「教師はサービス業」と考えるに至った話とか興味深い。ただ、「夜間定時制高校」という最後の拠り所が今や、最近の政策の変化で受け皿として機能しなくなっているという事実が結構衝撃的。
単に労働者を生産するシステムとしての日本の教育に対する警鐘という感じで締めくくられていて、なるほどなと。
これまでいろんないじめの本を読んでみたけど、「夜間定時制高校にはいじめはない」という辺りで出てくるその理由のひとつに、「生徒の多様性」というのが挙げられていて、同年齢の子供を教室に閉じ込めることが如何に馬鹿げているのかが判る。
ということで、「こんな世界もあるんだー」という興味本位な部分からかなり本質的な内容まで踏み込んでいるわりに、サクッと読める。おススメです。
ちゃんと歴史的な経緯とか生徒のエピソードなどを紹介するんだけど、とにかく生徒それぞれのエピソードがもう痛々し過ぎてイタイ。ここにも書かれてるんだけど、虐待とか世代間連鎖というか親が虐待されて育った結果、それを自分の子供にしてしまう、というのがイッパイある。そして如何に夜間定時制高校がそういうイタイ状況から逃れる安全弁として機能していたのかが判る。
最後まで読むと、「悲惨な生徒のエピソード」だけじゃなくてシステム側にいる先生の話が出てくる。先生の眼からみた視点で「教師はサービス業」と考えるに至った話とか興味深い。ただ、「夜間定時制高校」という最後の拠り所が今や、最近の政策の変化で受け皿として機能しなくなっているという事実が結構衝撃的。
単に労働者を生産するシステムとしての日本の教育に対する警鐘という感じで締めくくられていて、なるほどなと。
これまでいろんないじめの本を読んでみたけど、「夜間定時制高校にはいじめはない」という辺りで出てくるその理由のひとつに、「生徒の多様性」というのが挙げられていて、同年齢の子供を教室に閉じ込めることが如何に馬鹿げているのかが判る。
ということで、「こんな世界もあるんだー」という興味本位な部分からかなり本質的な内容まで踏み込んでいるわりに、サクッと読める。おススメです。
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