ちょっと気になって読んでみたのでその感想文でも。読んだのはこれ。
「ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること」ニコラス・G・カー著。
まぁ、なんていうか脳科学的な観点と哲学的な観点とその他もろもろから見て、今のネットを外部記憶として使うことで「うっほー、今日もオレ勝ち組ー!」みたいなインターネットの情報を気軽に消費してるその流れにちょっと棹差してみた!みたいな。でも参照している文献とか様々なコメントを検索するのに相当著者もインターネット使ったんだろうなぁとは思う。
つまり、今のネットでザッピング的にいろんな情報を流し読みしつつ、注意力が散漫になってる状態はかならずしも人間の知性にはプラスじゃない。人間にはもっとじっくり静かなところで熟考するみたいな状態が必要。
ということかな。引用したいところはいっぱいあるけどそれはTwitterでやろうかな。
ただ一箇所だけスゲェヤバイ!って思うところがあって、それは、ソフトウェアの使い勝手に関するところ。実際の例はゲームなんだけど。つまり、色んなガイドとか手引きが付いてるやり方でゲームを進めるのと、何のヘルプも無く自分で考えながらゲームを進めるのではある時間を経過した以降はヘルプ無しのほうがずっと成績がイイ、という話。ま、つまり解答を求めるためにシステムが至れり尽くせりじゃ人間ダメになっちゃうってことが具体的な実験例で示されている。
一言でいうと、
「ソフトウェアが賢くなれば、ユーザーはバカになる」(第10章 わたしに似た物 296p)
うは!なんて言い得て妙。
あと最近出てきたGoogle Instantみたいな一文字入れたら即結果が出てくるみたいなのも脳活動停止促進機能なので要注意!みたいな。どんだけリアルなの、このヒトw
一応、自分用のメモとしてこの著者のヒトのブログを書いとこう。
この本読んでないので確実な事は言えませんが、流れに棹さすの用法間違ってるんじゃないか。
MSオフィスなんかで良くみるウィザードって機能は正にこれだと思います。
反省したのか、最近はテンプレートを強化する方向に行っているような。
投稿情報: Tobishima | 2010/09/12 15:10