まぁ、ずぅ〜っと思ってたことをちょっとだけまとめてみようかと。
えxぺという勉強会を企画〜実施するユニットみたいなのをGeekpageのあきみちさんと去年やったんです。Akamaiの勉強会から始まってPaloAlto Networksさんの次世代FirewallとかComScoreさんのネットの視聴率とか。それ以外にもTwitterの面白そうな人を集めたスバツイを2回、あとは産婦人科と小児科それからがんの勉強会などなど。
勉強会って企画してる時は「あ!こういうコト聞きたい。質問したい」という自分の思いだけが突っ走っててそれはそれで面白いんだけども、やってみるとけっこう大変。ま、それも終わってみればいろんなコトを知ることができてタノシイんですけどね。
で、最近ちょっと企画することはサボり気味なので、いわゆるフツウの勉強会というヤツに数回おじゃまさせていただきました。
やっとわかった。なんでこういうフツウの座学式のセミナー2時間程度、というヤツが個人的にダメなのか、が。
要は、色んなレベルの人が居るという前提に立つとどうしても講師の人は「わかりやすい説明」が外せない。そうすると長くなる。分かってる人にしてみると「え〜!それもうイイよぉ」になる。で、メインの説明が終わった後にやっと「はい、それでは質問をどうぞ!」。
実はそんな頃には「あれ?あの時湧いたあのギモンはなんだったっけ?」だったり、質問しようと思っても他の人の質問が続いてて順番が回ってこない。そんなコトしてるうちに「はい、時間がないので質疑応答はこの辺で」と。
結局、対話が成立しないから疑問とか質問とかが解決しないうちに終わってしまう。分かってる人にとっては「え?これで終わり?」となって物足らない。結局、分からないまま「分からないことは、飲み会で聞いてください」というオチで「勉強会は飲み会がいちばん大事!」となる。いや、これはオカシイ、と。
対話が成立しないのは当たり前で講師は「そのトピックを1時間程度で伝える」ためにまとめたスライドは最後まで行かないと講師がフラストレーションが溜まっちゃうわけです。あぁ、すれ違い。結局、口頭で伝えるという方式だとシーケンシャルにしかコミュニケーションが成り立たない。そういうことです。
えxぺで始めた勉強会は「プレゼンと質疑応答」という構成が基本だったわけで、とにかくパワポ地獄はやめようと。どっちかというと講師の人には「質疑応答のほうが大事なんじゃね?だから質問はいつでも受け付けてくださいね。」というのが元々私とあきみちさんの合意したポイントだった。
なので、途中でもじっと座って聴いてるだけの参加者に意識的に話を振って質問をさせたり、質問が出なかったら司会のはずなのに講師が嫌がりそうな質問したり、コメントしたりしたのね。昔話だけどAkamaiさんの勉強会で「Akamaiって鬼畜だわー」っていうセリフを言ったのも実は司会である私。それをまんま記事にしたひとは1年分のはてブが1日でキタ!と驚いてたけど。
ということでここまでが、「座学式セミナーじゃすれ違ってダメだ」という前置き。
じゃぁ、どうしたらいいのか?
ひとつ目の解決策は参加者を減らす。例えば20名とかに。
講師1名に参加者20名なら自分が質問をする頻度が高くなる。競争相手が居なくなるから。
2つ目の解決策は、ブレインストーミングの変形、ブレインライティングを取り入れる。
つまり、質問がある人はPost−Itにメモする。後でそれをホワイトボードに貼りつけていく。そうするとしゃべりが苦手な人でも質問を残せる。それを講師が俯瞰してまとめて答える。これだと声のデカイ質問者が自分だけが疑問に思ってることを延々語らなくて(聴かなくて?)済む。
でも、この方式だと相変わらず講師<=>参加者の構図で、参加者同士の対話がない。実際には講師に訊かなくても他の参加者が知ってるってことは意外と多い。なので、参加者同士が対話する環境があると良い。
ということで3つ目は、質問をまとめたら、その質問に対して興味がある参加者をテーブル毎にまとめて議論させる。そこで解答が出ても良いし、「あれ?待てよ?こっちのほうが大事かも?」という風により大きな疑問が出てきたり、追加の疑問が出たりする。それって一人で悩むよりもきっと面白い。自分の疑問を共有して発展させたりするんだから。ちょっとこの辺はワールドカフェっぽい。ワールドカフェについてはググってくださいww
ということで例えば「平日夜2時間、参加者20名」という条件で「検索エンジンってどうなってるの?」を学ぼうとしたら、私ならこうする。
- 最初の45分で講師が最低限のプレゼンをする。参加者は質問を各々Post−Itにメモする。
- 15分で質問の貼り付けとグループ分けを行なう。グループは4つぐらいに分ける。1グループに5名ぐらいが丁度良い感じ。
- 残りの45分で各グループで討議する。解答を出しても良いし、質問が変わってもいい。講師は各グループを回って進行をチェック。各グループの参加者も他を覗いても良い。この辺はワールドカフェっぽい。
- 最後の15分でグループ毎に発表。「これがわからない」「これでいいんですか?」を共有する。講師はそれに対してコメント、回答を行なう。
こんな感じ。これをやれば聴いたことを自分なりに整理できるし、他の参加者との対話も出来る。
こうやって自分の頭の中を整理するとやっぱりブレインライティングとワールドカフェの合いの子みたいな感じかなぁ。
ま、こういう感じの勉強会を一度試してみたいのでそろそろ何か企画しようそうしよう。
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