放射能と不景気でもう行く先真っ暗な(東)日本ですが、みなさんいかがお過ごしですか?
前々から注目してる「フランスの出生率(合計特殊出生率)が上がって少子化が解消されてる」現象ですが、また新しい本を見つけたので読んでみた。
パリジェンヌでありつつ神楽坂にもお住まいのドラ・トーザンさんの新書、「ママより女」。
ママより女 〜母より妻、妻より女のフランス 女より妻、妻より母の日本〜副題として「〜母より妻、妻より女のフランス 女より妻、妻より母の日本〜」っていうこの一文だけでかなりわかった風になるけど、それだけではもったいない。ちゃんとフランスの歴史を軽く紐解いて今のような様々な法律が出来て女性の権利を守れるようになった経緯を解説してくれる。
フランスでレイプが犯罪になったのって1978年だったって知ってた?オレは知らなかったw
他にも子どものための手当とか教育費無料とかPACSとか週35時間労働の制度という眼に見える部分と女性の意識とか<愛>に関する主観的な観測も含めて1995年くらいの出生率の底の頃(1994年が最低で1.66)ころからだいたい15年くらい掛けて急激に出生率が良くなってる理由を幾つかの側面から解説してる。
内容も文体もとても読みやすくてスイスイ読めるのでスタバで時間潰すのには向いてる。
母乳で子どもを育てないという辺りは日本の乳児を抱えるお母さんがどう反応するのか、聞いてみたいなぁ。しかし根本というか土台として「でっかい政府、しっかりとしたサポート」があるからこそ、出来るんだよなぁと思わざるをえない。
それにもし週35時間だったらちょうど今のいわゆる節電自粛の時のように早々と店が仕舞っちゃうんだよな。それでもそうやってワークシェアをしてでも夫や妻(別に婚姻関係でなくてもいいけどw)を自宅に向かわせてワーク・ライフ・バランスを向上させようっていう風になるのかな?と日本の状況をなんとなく眺めて暗澹たる気持ちになる気がする。
それとPACSという事実婚よりもより婚姻関係に近い「契約」の方法に関してとても簡潔にまとめてくれてるのでそれがうれしい。要は相手が死亡したときの財産とか年金の受取り、税金の共同申告って辺りが違いなのね。
軽い読み物としてもオススメです。ちなみに著者のドラ・トーザンさんのサイトはこちら。
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