あー知らなかった。いつも聴いてるグレン・グールドの「ゴールドベルグ変奏曲」って1981年に録音されたヤツで、彼が愛して止まなかったCD318っていうスタインウェイのコンサートグランドピアノではなくてヤマハで演奏されてたってことを。
それを教えてくれたのがこの本、邦題は「グレン・グールドのピアノ」っていうなんとも安直なタイトルだけど、原題は「A Romance on Three Legs」。書いたのはケイティ・ハフナーというどっちかというとIT系のライターさんらしい。
グレン・グールドというピアニストがどうやって出来上がったのか、そして彼がCD318を見つけるるまで、調律師との出会い、スタインウェイとのトラブル、悲劇の事故、そして死、までを克明に記録してある。主人公はグレン・グールドのはずなのにナニも言わないこのCD318がやっぱり主人公なのかなと思える。
一番最後のエピソードが「あぁ、CD318、やっぱり生きてるじゃん。いまでもグレンのことが恋しいの?」っていうぐらいにウィットに富んでて楽しい。
しかし録音に使用したヤマハ(通称、ミツオのベイビー)を仕上げた調教師、東光男さんのことがほとんど出てこないのはちょっと残念。でも仕方ないか、実際にグレン・グールドとは関わってないんだから。
ということでそのヤマハで録音されたのが、コレ。有名すぎるw
このCDを聴きながら読むと気分が出てヨロシイです。オススメ。
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