タイトルに惹かれて読んでみたものの、予想に反して久しぶりになんかほんわかした気分になったこれ、「ハビービー 私のパレスチナ」。
お父さんがパレスチナ生まれでアメリカに移住してきた後にアメリカ人女性と結婚、アメリカ生まれの女の子が一家でパレスチナに移住、むこうで親戚やらおばあちゃんやらユダヤ人のボーイフレンドとかとのふれあいを14歳目線で書いた本。
今の状況を知ってるとこんなにほんわかした状況だったのか!って驚くけど、実際に著者が移住した1967年は、イスラエル軍がヨルダン川西岸とガザ地区に武力攻撃をする第3次中東戦争の年なので、それの直前ってことか。
パレスチナに特別な思いを持ってる医者のお父さんもしっかりものなおかあさんもちゃっかりしてる弟もおばあちゃんも親戚もみんな明るくて前向き。こんな時代があったのかなぁと思うけど、フツウにどこの世界でも一般人ってこんな感覚だよなぁ。半分アラブ人半分アメリカ人の主人公がユダヤ人の男の子と知り合って親戚一同びっくりして色々と面倒なことが起こりそうな気配なんだけど、それもいい感じで収まるわけね。
なんか状況から言えば悲惨な恨み節に終始しそうなところをちゃんと青春物語にしてるところが素晴らしい。アラブだユダヤだどうのこうの言う前に読んでみることをオススメします。
中学生くらいならこれをきっかけにイスラエルとアラブってどういうことなの?っていうギモンを持って自分で調べる&考えることができそう。そのぐらいの子どもをもってる父さんお母さんに是非オススメ。
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