お昼休みにサクッと書いてみる。「最後の小学校」っていう佐賀は唐津の沖にある向島というとても小さい島の小学校の物語。
まぁ、地図見てもらえばわかるけど道路がない。そういうところにある小学校に通うたった一人の女の子がたった一人の先生とその奥さんと過ごした2年間(注)のお話って書けば、あぁ、少子化とか過疎とか高齢化とか教育問題そういう下敷きに「涙涙の成長と別れの物語」だよねぇってあらかた想像が付く。
表紙のデザインもいかにもそれ風だ。で、確かにそこそこ面白いエピソードもあるけど、特にこれといったドラマチックな出来事もなく(先生がヘルニアで倒れちゃうぐらい)淡々と終わってしまう。
で、個人的に知りたかった卒業して小学校はどうなっちゃうの?とか残った老人たちはどうなっちゃうの?みたいなのがすっぱりなくて、まぁ、卒業したら終わりっていうのはしょうがないとでも言いましょうか。
でも、なによりびっくりしたのが、さいごのあとがきで「実は島に居たのは2年じゃなくて3年でした」とか「最後の卒業の章は、ワタシの想像で書きました」とかネタバレしちゃってるところ。
いやいや、あのですね、せっかくなんだから最後まで読者を騙してくださいよ、ヘンにネタバレしたら興醒めぢゃないですかぁ!と叫びたくなった。
そう、そういうことがシラーッと書いてある。こういうのってよっぽどリアルなドキュメンタリーでも無い限りはある程度は演出が必要だと思うんだけど、だったらバラさないで欲しい。こういうのって著者がそうしたいって言っても編集者さんは「あ~!それは止めましょう!ソコまで書くことないですし!」って留めておいて欲しかった。
そういう意味で、そこそこいい話だなー向島行ってみたいなーアジ釣り楽しそうだなーとかの気分が一気に吹っ飛んじゃいました。いったいこれはどこまで創作なのか、と。
はい。そういうドンデン返しを味わいたい人は是非どうぞ。ごめん、ネタバレしちゃって。
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