「霧の王」、スゴいファンタジーだった。ナニゲに手にとって読み始めたら、とっても読みづらくて困ってたんだけど、集中して読んだらなんとかなった。ていうか善と悪がコレぐらいマゼコゼな、それでいて登場するキャラクターがとっても魅力的ってなかなか無いんじゃないかな。主人公のサリーが実はあんまり愛されキャラじゃなさそうっていうのがミソ。
気持ち的には後半、本が物語の柱になってくる辺りでたしかにエンデの「はてしない物語」っぽいところもあるけど、なんか読めば読むほど全てのキャラが愛おしくなってくるってスゴイわ。
時間と存在と名前と姿と、とにかく色んなモノがマゼコゼなのにそんなにとっちらかったことにならないっていうのが素晴らしい。流石に最後の数十ページが書けなくて全部ご破算にして書きなおしただけのことはある。これ、是非実写の映画にならないかなぁ。狼とか猫とか鴉とか梟とかの部分はCGでいまなら出来るので。
これも一応置いておきますね。
そういえばトラが出てくる「Life of Pi」のあのトラ、あれが全部CGだって聞くとそろそろこういう物語もかなりの精度で画像化できそうだよなぁと。ダークでラブリーなファンタジーにしてくれないかなぁ。
あんまりキラキラしたファンタジーじゃなくてちょっと毒があってでもなんかほっこりするエンディングがステキな本でした。オススメです。
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