何かを知りたい、理解したいという時に「本」というのはとても役に立つ。歴史を遡るコトも出来るし、争い合う両陣営のそれぞれの思惑を知ることも出来るし、単純にその単語の意味を知るために「本」を読むというのはとても妥当な方法論だ。
でもね、本を読んだだけでわかったような気になるのもとても危険。ということでたまには「あ~、オレはなんにも分かってないし、こんなに丁寧に説明してくれてもわからないことがあるんだよな~」っていうことを思い知るために「本」を読むということをタマにやります。
つまりどんなに読んでもわからないって言うことを思い知るための読書。
ワタクシにとってそれの代表選手が、「宇宙物理学」。だいぶ前に読んだ「ブラックホールには毛が生えている」とかとにかくそういうの。
今回、手にとったのがコレ。「宇宙物理学者がどうしても解きたい12の謎」。もうね、このタイトルだけで釣られました。
元々のタイトルはアイザック・アシモフが書いた望遠鏡の歴史に関する本の題名、「Eyes on The Universe」の焼き直しということで「New Eyes on the Universe」。で、中身も最新の望遠鏡のことを軸に様々な最新の宇宙物理学のことをまとめたハードなんだけど語り口がナイスなエッセイ。とても読みやすいけど、やっぱり分からないww
とにかくその根本は到底理解できないんだけど、電波望遠鏡とかガンマ線望遠鏡とか色々な種類の望遠鏡が出てきて、もう夜空に向けて何かを観察する、撮影するっていうレベルじゃないのだけはよく分かる。カミオカンデみたいに地下奥深くに作られるのも「望遠鏡」なのね。
あともう規模がデカ過ぎて一つの国で賄えるだけの設備じゃないんだね、宇宙のこういうのって。日本のいろんな計画も様々なところで出てくるけど、もう国を超えて予算化というか協力体制を作らないとアカンのね。
そう思うと意外と宇宙関係のひとが一番国境という括りを超えて活動してるんじゃないのかなぁと素人目には見えてくるんだけど、やっぱりそんなにカンタンじゃないんでしょうね。
ということで「あ~!オレってなんにも分かってないし、これからも分かんないことだらけだ―!」っていう諦めにも似たケ・セラ・セラな気分を味わいたい時にはピッタリです。オススメします。
宇宙物理学者がどうしても解きたい12の謎
だいたいさ、ブラックホールって光も抜け出せない重力の塊なのになぜかその穴から青いジェットが2本噴き出してるってさっぱり意味わかりません。でも痛快。自分の分からなさ加減が。
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