港区の図書館では数週間待ちだった東野圭吾の最新作。昔読んだ「秘密」が凄い好きで、これにも相当期待していた訳で。で、読んでみると2日で読める。サクっと。
で、ミステリーですから、最後のほうにどんでん返しが待ってる。それを読んで、「あぁ??この感覚ってどっかで感じたことあるなぁ?ナンだったっけ?」と昔の記憶を辿ってみると...。
そう、ミステリーの大御所、アガサ・クリスティの「アクロイド殺し」。ここまで書いただけで判るってことは無いと思うので大丈夫かと思われ。(あくまで感覚っていうかデジャブ感ってとこだけですよ、共通してるのは。と先に逃げをうってみる。)
でも、主人公、つまり容疑者Xですが、ま、いわゆる頭は良いんだけどそんなに魅力的じゃない、つまりクエナイ中年男なんです。でもその男を突き動かすチカラが、「愛」って言うところが、おぉ!って思わせるんですよ。「あれ?今回は、随分と感情移入しやすくしてくれるじゃん」って感じで。その瞬間に僕は、コイツ、いいヤツじゃんってカワイイよって思っちゃいましたもん。
で、もう一人の大事な出演者、娘を一人で苦労しながら育てる母親に関しては、かなり最初のほうで、脇役の警官をその親子の味方にすることで、「お前ら、そんなにこいつの味方するなよぉ~。後で後悔するぞぉ~。」って釘を刺されている感じ。でも、きっとほとんどの人は「この人、幸せになって欲しいな。」って思うことでしょう。でもね...。
個人的には結果的にいつものことですけど、人間って悲しい動物だなぁ、救われないなぁと思わせる結論が待ってます。なんでこんなに悲しませるんだろう。
個人的結論。一番ずるくて自分勝手で残酷なのは、この母親です。そう、釘刺されてた通りに。だから、きっと作者の勝ち、なんでしょう。見事などんでん返し。(あ、ネタばれか。)
(Voxの機能で、クリックすると隠された文章が出てくるみたいなやつがあるといいなぁ。そうするともっとちゃんと書けるのにぃ。)
全体的にトリックは、良く出来ているのでその部分だけでも充分に堪能できますけどね。
こっちも当然、オススメ。えっ!読んでない!そりゃマズイ。ま、読めって。イイから。
>(Voxの機能で、クリックすると隠された文章が出てくるみたいなやつがあるといいなぁ。そうするともっとちゃんと書けるのにぃ。)
とりあえずfontタグで文字の色を背景と同じにして、読み手にマウスで反転させて読ませるとか、いかがですか?
ただし、voxのテーマを変えるたびに文字色を変えないといけないのですよね(笑)。
投稿情報: Lucy | 2006/10/19 00:01