気がつくとすっかり更新が止まってたmy Vox。ということで先日、奈良に行った時に新幹線の中で読み切ってしまったこれでもご紹介。
母親がしつけや教育と言う名のもとにいかに暴力を子供に対して働けるのか、そしてその暴力が反復するのかを丁寧に解説している。元々は、セミナーのテキストだったものを起こしたらしく、芹沢さんの他の本よりは遥かに読みやすくて平易な文章で書かれてるので、これならさら~っと読める。
しつけと称する体罰は、愛の延長では勿論ないし、ポジティブな効果は全く無いことがよく判る。しかし、ここで紹介されている調査によると70%を超える割合で子供を叩く母親というのが居ると言う事実はすさまじいとしか言いようが無い。
最後の収録されている、子供に暴力を振るった2人の母親と芹沢さんの対談が恐ろしい。いきなりバーンって殴る、死ねって言う、モノを投げつける。そういう体験をさらっと喋ってる。
無条件の存分な愛をもらえないで、「もしこういうことをしたら愛してあげる」というような条件付きの愛で育てられた子どもは娼婦になる。
という一節がとっても心に残る。
母親が子どもを叩くようになる過程のキーワードは、3つ。「反復」、「教育」、「自分」。
「反復」は、昔、自分も親から叩かれて育った、でも今は親のことが好きだし、ちゃんと大人になれた、だから自分が子どもを叩いても問題無い、という思考。勿論、甘やかして育ててもらえなかったから、子どもを甘やかす方法がわからないという側面もあるらしい。
「教育」は、文字通り、教育という名のもとに大人が望む「いい子」を育てるためにムチを入れるという最近の傾向。
「自分」は、この子が居なかったらもっと「自分」らしく仕事も出来たはずだし、「自分」のやりたいことも出来るはず。だから、この子が悪い、母親である自分は自分じゃないという考え方。
知り合いで、「子どもはもっとキッチリ厳しくしつけないと!」という母親が居たら、読ませるといいと思う。ちなみに「6歳まで~」というのは、124pにでてくるエリザベス・キューブラー=ロスと言う人のコメント。
[いいですね]
私の子供はまだ乳児ですが、それでもこの先の育て方や、しつけについて主人と話をしたります。この本買ってみようかな・・・
投稿情報: さみぃ | 2006/12/23 02:57