2年前、扁桃腺を除去する手術を受けた時に「全身麻酔+4日間入院です」ってことで、「あ~、じゃ、普通じゃ読めない大作を読もう!」と思って白金の図書館から借りたのが、ダン・シモンズの「ハイペリオン」4部作。
持ってみるとあまりに厚くて重くてこんなもん、病院に運ぶだけで疲れるわ!って思った。で、読み始めると最初の導入部分が長くて意味不明だし、苦痛でしかなかった。でも、それからは貪るように読んでしまった。
で、そのハイペリオンの続編というかサイドストーリー的なヤツがこの「イリアム」。
800ページにちょっと欠ける長編だったけど、面白かったぁ。しっかし、この作者の頭の中はどうなってるんだろう。3つのストーリーが絡み合って最後にちゃんと交わる様は、お見事~ってしかいえない。でも、これでもまだ前編なんだよなぁ。早川さん、早く日本語訳出して。
映画化もされるみたいだけど、これを2時間程度に収めるとしたら、よっぽど色んなところを削んないと収まらないんじゃないかな。もしも映画化されたら、登場人物(正確には、半生物機械なので人ではないんだけど)のマーンムートは、スターウォーズのR2D2とかC3POどころじゃないスッゲーカルト的な人気が出そうな気がする。シェークスピアのことを「ウィル」って呼ぶんだぜぇ。シェークスピアヲタクの半生物機械。
追記:さっき読み返して「なんか中途半端な文章だなぁ」と。と言うことで追加。
基本的には、SFしかもかなりハードなSFなんですけど、一体このあとどうなるんだろう?的なドキドキ感を味わいたいという時間の余ってる人にはおススメ。超高速で疾走するようなスピード感は、ハイペリオンに比べると無いんだけど、物凄い迷路を行きつ戻りつしながら、ひた走ってるような感覚が快感。
でも、続編が「スゲー」って訳者の人が言ってるので、それが揃うのを待って読み始めると良いと思われ。
勿論、年末年始はおススメ。何故って時間がタップリあるから。(でも、忙しいんですよね、普通は。)
たまに居る「外国の小説は、カタカナ名前が多くて訳ワカラン」と言う人にはきついかも。ギリシャ神話の神様やら英雄やらがドワドワ出てきて「こいつってだれ?」状態になるのは、確実なので。
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