え~、恩田陸参りというかオッカケかと、お前は。
一番良かった「夜のピクニック」と同じノリで「ジュブナイルものだ!これが恩田陸だ!」と思った。
14歳の主人公、レンと妹のチカコの冒険物語。で、ヨルピクと似ている血の繋がりネタ。そう言えば、ヨルピクの主人公の男の子もユウだったし、名前にはちょっとコダワリがあるのね、きっと。
で、舞台が何故か南米のG国。そこでクーデターが起こると。たまたまそこに居て巻き込まれてしまった二人とその父親、母親のハラハラドキドキ脱出物語。
でも絡みが少ない気がするなぁ。だれと?レンとチカコとその他の。重要な役柄のニコもちょっとなんか出来すぎ。
それにクーデターの詳細なんて知らなくて(教えなくて)いいのに。誰がどういう意思で謀反を起こすかなんて、若い二人には関係ないもん。
あと、海外旅行というか飛行機が大嫌いのはずなのにこの設定というかマヤの遺跡の調査はどうやって?きっとWebとか駆使してんだろうなぁ。うろ覚えだけど、高村薫が「リヴィエラを撃て」を書いた時にアイルランドの街角の描写をどうやったかというとひたすら、地図と紙の資料だけでイマジネーションを膨らましたと。「別に行かなくても書ける」らしい。
こういう、少年が主体で語るという設定が恩田陸には一番あってる気がするなぁ。仕掛けも複雑にする必要無いし。なるべく大人を絡ませないほうがいい。
(ということで今日のお昼の書評タイムはおしまい。)
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