もうゲド戦記ネタはこれで最後かもしれない。でも、公開当初は、あまり評判の良くなったと思わしき映画版「ゲド戦記」をさっきDVDで観終わりました。今週末は、TSUTAYAが半額なので、ちびっこのポケモン映画(笑)と一緒に借りてみた。
しかし、あの長い物語の中から約2時間で表現できる箇所を選べと言われたら、やっぱりココしか無いだろうと言うところをかなり忠実に表現していたような気がする。やっぱ6冊もある物語を2時間に収めるというのは難業だ。
しかし冒頭のアランが父親を刺すところは、唐突と言えば唐突だけど、その後の筋書きをスムーズにするためには不可欠だったような気がする。自分の影と対峙するために必要な決定的な事件、とでも言えば良いのか。あれ無しには話が進まない。
本のほうの記事でも書いたけど、この物語は「ゲド戦記」というより「ゲドに触発された人間たちの生きていく葛藤を描いたお話」なわけで、この映画の中でアレンが影におびえるところとか、最後にクモと対峙するところとか、テルーが覚醒するところとか、もう表面的に見ても全然、「ゲド個人の戦い」では無い。まぁ、一枚噛んでいるとは言えるので、それを含んでの「戦記」なのかもしれないけど。それでも原題の「Tales from Earthsea」からすると「ゲド年代記」つーか、「ゲドクロニクル」のほうがずっとあってる。
ということで、約2時間の非常に良く出来た生と死の物語でありました。あと音楽が全般的にすんばらしかった。原作を読んでいる時からなんとなくケルティック系な、つまりアイルランドの民謡のような音がアタマの中を流れていたんだけど、モノの見事にシンクロしてた。
原作ではあっさり終わっていたラストの見せ場、そうテルーが覚醒する場面ですけど、一応、映画と言うことでかなりドラマチック(ま、ハリウッド的に言えば『これじゃ、トレイラーにもならん!』って言われそうだけど)になってました。それでもル=グウィンの原作の印象はかなり残してると思うので、これなら本人からOKが出るよなって思った。実写で観たい!なんて書いちゃったけど、これで十分、というか、これがイイ。
監督さんの力量は評価に値すると思う。脚本も手掛けてるぐらいだし。逆に言えば、これぐらい思い入れがある作品で無いと映画を作れないのかな。だとしたら、ちょっと今後が心配。是非、次回作が観てみたい。
DVDの特別編4枚組ってのを買って、メイキングを観てみようかなぁ。てか、DVD4枚ってどんだけ映像があるんだよ!って思う。洋画のようにコメンタリーがあると良いのに。
ということで特別編もメモっとこう。
しかし、「ゲド戦記」でAmazonを検索するとジブリの作品がほとんど全部引っかかるっていうのは、どうよ?>Amazon。
ちょっと気ぃ利かせ過ぎちゃうんかと。
映画で感動したので原作でもっと感動して、あの世界観を楽しみたいと思います。テルーが覚醒したシーンは良かったです♪
確かに冒頭のシーンはよく意味がわからなかったのですが、敢えて、その意味などナレーターとかで流さなくて結果オーライだったのかも知れませんね~。
頑張って読破してみたいですね~(( ̄^ ̄ )ゞそして再度、映画を観れば、また違った感動があるのかも・・・。
投稿情報: atorakusion | 2008/08/06 00:22