昨日まで読んでた「私を離さないで」から一転して、スカスカしてんのにとてもさわやかと言うかおだやかなとでも言うか、そういう時間が流れてる風の「夕子ちゃんの近道」で癒されました。はい。思わず1日半で読み終えちゃったよ。
ちょっと歳とったモラトリアムな男が転がり込んだアンティークショップとその周辺の人物との繋がりを書いた本と書けばそれで終わりなんだけど、ちょっとビックリしたというか新鮮だったのは、会話の部分の書き方。
「だからさ、それってどこが新鮮なわけよ?」
「え!だってふつうさ、こうやってカッコの中に書くじゃん?それがさ、カッコからはずれたとこに書いてあんの。」
「それってさー、なんかさー、オキテヤブリ?」
なんて会話文をわざとカッコ外して書いてある。
つまり、
「え!でもさ、別にさ、必ずカッコが要るってわけないよね」うん、たしかにそうだけど。
みたいな。
あ、「あたし彼女」みたいだ。
で、もうひとつイイなと思ったのは、この主人公の男、最後の最後まで名前が出てこない。そして素性も明らかにされない。
うん、こう言うのもアリ。そう言えば、最後まで名前が出ないって言えばこれ。
あ、ちょっと脱線した。戻ります。
あと好きでもないのに相撲を国技館に観に行くシーンがあるんだけど、そこの描写がサイコーに楽しい。こういう目線ってイイなぁ。でも相撲好きなコーノさんにはおススメ出来ないかも。笑って許して貰えっかなぁ。
そういえば、昔読んだこっちも良かった気がする。思い出したので、メモ。
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