ふと図書館で手に取って立ち読みしたら、最後まで読んじゃいました、コレ。
「8人制ジュニアサッカーバイブル」。Amazonだと中身!検索があるので是非目次を見て欲しい。
8人制ジュニアサッカーバイブル―ルール・練習法・ゲーム…etc.すべてがわかる! (学研スポーツブックス)とにかくバイブルっていう言葉に相応しいんだかどうなのかわかんないけども、これ一冊でジュニアサッカーの指導者始められるぐらいに網羅されてる。
まず、なぜ8人制か?日本のサッカーが抱える問題点からちゃんと振り返って、個々のチカラが弱いということ、それはチームとしてプレイする以前にまず個人の力を伸ばさないといけない、ではそうするにはどうしたらいいのか?ゲームという実戦の場で個人がボールを持ってプレイする機会を増やすしかない、8人制にして1対1を増やすべき、やってみたら小学生でシュートの回数が3倍になった、という数値に基づいた実に正しい論理展開があるのだ。ちなみに7でも9でも無いのは攻撃と守備のフォーメーションを考えると一番1対1になり易いのが8人だったから。そう、ちゃんと考えてる。
そしてハーフコートでピッチを使う、選手交代を自由にする、審判を一人にする、試合時間を短くするなどなど、とにかく子どもたちをピッチに立たせて一人一人がボールを持って相手と戦う、守るという目的を達成するために実に合理的に作られている。とにかく単調な練習ではなくゲームの中で鍛える。
練習のメニューもそれが何のためなのか?が判るようになってるし、ゲームをやって弱点を見極め、練習でそれを補い、もう一回ゲームをさせる、Game-Analysis-Gameっていう組み合わせで一日の練習メニューを作れ、と。それだけじゃなくて一週間の練習の組み立て方、土日にやるフェスティバル形式の2日間の構成の仕方まで、もうホントにコレ読んで場所を確保して8人子どもが居たらもうあなたはサッカー教室の指導者になれるってぐらいにキッチリしてる。
最後にご丁寧にQ&Aもあって指導者が考えつきそうなギモンにも答えてくれる。素晴らしい。
一番萌えたのはコレ。
「DFラインで人を余らせていることは借金を背負っていること。それは前線の人を一人削っていることになります。それでは子供たちの「ボールを奪って攻めたい」という本能を育てることは出来ません。」
スゴイわ。借金ですよ。ジュニアスポーツの指導書なのにww
あと「リスクチャレンジを励ます」とか「問題解決能力を授ける」とかホントどっかのビジネス書ですか!ってぐらいに良く考えられてる。こういう発想がサッカーというスポーツには必要なのか!と逆に驚くくらい。なんかボール蹴るのが巧いガキンチョのスポーツなんて思ってたら、絶対に世界では勝てないのね、おじさん、ビックリだよ。
個々の練習メニューも素人目から見ても「目的を達成するためにこうだよな!」ってぐらいによく考えられてる。
サッカーファンは一度は目を通したほうがイイと思う。サッカーやらないし見るのもあんまりって人でもビジネス書だと思って立ち読みぐらいはしてもイイ。下手な精神論と個人の経験の垂れ流しなビジネス本よりよっぽど為になる。
マジ、オススメです。
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