「アイの物語」でAIの隆盛に感じ入りながら「でも、人間の脳をAIに移植することは出来なかった。」っていうくだりを読んでから、「あ〜!そういえばそういうの有ったなぁ」ということで思い出したのが「オルタードカーボン」。
これは人間の脳構造(というか知識全体)をシリコンのメモリーに移して他の肉体にコピー出来るっていう前提でハナシが出来上がっているいわゆるハードボイルドモノ。しかし久しぶりに読んだら筋を全く覚えてなくて笑っちゃった。大事なとこ、全部忘れてるwww
で、主人公が泊まってるホテルの名前がヘンドリックスでソコにはかなりデキるAIが居るとか主人公が女性の肉体にコピーされて生理の痛みを知るとかコンピュータの中の仮想空間でアバターにダウンロードされた人格がガシガシに拷問されるとかそんな枝葉の部分ばっかり覚えてた。
主人公に仕事を頼む大富豪がどうして自殺したのか?という種明かしのトコロがスゴク面白かったんだけど、ココで書くとネタバレなので割愛。
ここまで未来だと人間の強さ=武器の強さだったり、人体改造の凄さだったりするけど、強さという意味では、「アイの物語」はAI>人間、「オルタードカーボン」は人間>AI、「ニューロマンサー」は人間≒AIと言える、のかな。ニューロマンサーはジャックインした瞬間に人間を殺せるくらいにコンピュータの仮想空間の毒の方が強くなれるって感じ。そこはオルタードカーボンも一緒か。
そういう見方でこの3作品を読み比べると面白いのかもしれない。あと、バイオサイエンスを使った体内の改造ネタでは、「虐殺器官」を入れとかないとマズイか。
フツウにハードボイルドモノとして読んでも良く出来てます。オススメ。やたらと日本名が出てくるのはやっぱりニューロマンサーの影響かなぁ。
作者のサイトはココ。http://www.richardkmorgan.com/novels/altered-carbon/
一緒においておきますね、参考文書。スゴイな、この3冊ロープライスで買ったら全部で1000円くらいなんだw
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