ナニを言ってるのかわかんねーかもしれないが。京都大学の准教授の川上浩司さんが書いたこの本、「不便から生まれるデザイン」って本を今日一日で読んでみた。
不便から生まれるデザイン: 工学に活かす常識を超えた発想 (DOJIN選書)
う〜ん、これは編集の人はそうとう悩んだんじゃないだろうか?つまりいわゆる新書的に「ある課題を解きほぐす」「その課題に解決策を与える」的なストレートな構造をしていなくて実にわかりにくい・読みにくい本となっているから。「不便益」という「不便」であることによって生まれる「益」についてその例から始まって果てはシステム論、数理システムのハナシまで実になんというか広範囲というか飛び地しているww
表紙の絵はカワイイのに文体も構成も実に素っ気なくて取り付く島がない。つまり、読んで理解することをワザと「不便」にしている。そうとしか考えられないぐらいになんというか、その、「不便」なのである。
でも言いたいことはだいたい伝わった気がするけど、きっとそういうことじゃないんだろうなあと思うけど、まぁ、気にしない。ということでこの本の中で紹介されてた「たのしい不便」という本からの引用。
金銭や欲得が絡まない触れ合いこそ、人に満足を与える気がする。相互扶助が金銭を介するサービスという形態になったとたんに空疎感が芽生え、心の隙間を埋めるためにさして必要ではないモノや刺激を求める。人は、自分が苦労してこしらえたり、誰かが自分のために作ってくれたと思うと、より深い満足感を覚える。
人間として「楽をする」ことが即「楽しい」ことに繋がらないっていうことを覚えておくと実は子育てとかには意外と効いてくるかもね、とは思った。ワザと園庭をでこぼこにして転びやすいようにしている幼稚園では子どもたちが元気になったらしい。そういうことだよね。
あと「無駄は省いてもいいが、手間は省いちゃいかん」という京都の帆布屋さんの言葉が重い。
オススメとはいかないかもしれないけど、お暇ならどうぞって感じ。
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